「出会い系サイト」とはもう言わない、オンラインデーティング市場規模の拡大が止まらない理由

現在、日本国内でも盛り上がりを見せている出会い系サイト・アプリ市場。
この記事を書く私も今の妻と あるアプリで出会いました。

ネットでの出会いといえば、「出会い系サイト」という言葉と結びついて、どちらかといえば社会問題チックでネガティブな印象を抱く人が多かったのではないかと思います。しかし、ネットでの出会いが増え、当たり前に交際や結婚に発展する現代では、そのネガティブな印象もだんだんと薄れてきているんです。
私たち夫婦がネット上で出会ったということもあり、大いに主観も含まれていますが、出会い系市場が拡大している理由を調べてみました。

なぜ、これほどまでに加熱しているのか?

それは一言でいえば「市場規模が拡大しているから」に他なりません。

2014年にコンサルティングファームが試算したデータによれば、

◆ 2013年の市場規模は59億円と推計
◆ 2014年の市場規模は88億円と推計
◆ 2015年に100億円を突破、2017年には128億円に拡大と予測
https://www.seedplanning.co.jp/press/2014/2014080601.html

このように既に100億を超える市場に成長しているとの予測が立っているのです。

この成長予測の前提知識となっているのは、アメリカの出会い系市場です。
アメリカでは「出会い系」のことを「オンラインデーティング(online dating)」と呼び、
市場規模は2,000億円と日本の10倍以上です。

さらに実際に結婚したカップルのうち、3分の1がオンラインがきっかけで出会っているというデータも出ています。要するにオンラインでの出会いが「当たり前」となっているのです。こういった背景もあり、日本でもその「当たり前」の感覚が浸透していくことは十分に考えられ、アメリカ同様に市場規模はぐんぐんと伸びていくと予測されているのです。

出会い系アプリ・婚活サイトのビジネスモデルとは

まず出会い系と言われるサービスにも様々なポジションや分類があります。一番わかりやすい分類でいうと「出会える系」と「出会えない系」というものがあります。
出会える系とは、読んで字のごとく本当に出会えるサービスのことです。
男性ユーザーと女性ユーザーがしっかりと存在し、出会うことができます。
「それが当たり前だろ!」と思う方もいるかと思いますが、それを実現できているサービスは実はごくわずかなのです。
それに対して、出会えない系とは、簡単に言えば、実ユーザーは男性がほとんどで、全く女性がいないサービスのことです。
こういったサービスは収益を上げるために、サクラの女性を雇い、男性とチャットをさせることで、サービスを維持しています。現在では、モバイルアプリ市場でこういった出会えない系アプリが大量に量産されているという現実があります。iPhoneをご利用の方はAppStoreを覗いて、ソーシャルネットワークカテゴリの人気ランキングを見ると、facebookやTwitterに混じって、「〇〇出会いチャット」「大人の出会い」のような、ちょっとアレなタイトルのアプリがあったりしますが、それがこういった出会えない系アプリです。

出会い系の収益モデルとは

出会い系サイトの収益モデルは大きく2つのパターンがあります。
「ポイント制」と「月額制」です。
先ほど分類した「出会えない系」はポイント制が多く、「出会える系」は月額であることが多いです。

◆ポイント制
サイト内で使えるポイントを事前に購入し、メールのやりとりやプロフィール閲覧、掲示板閲覧などをすることができます。このポイント制は大体の場合、男性のみ有料で女性は無料というのが常識です。

ポイント制を採用している大手の出会い系では、
ユーザーのプロフィール閲覧 : 10円
メール送信:50円
というのが相場のようです。

ここで先ほど言及した、出会えない系サービスの特徴を思い出してください。
男性会員のほうが圧倒的に多いという点です。
男性過多であれば、マッチングのしようがないので、プロフ閲覧やメール送信でポイントの消費量が少なく、事業として成り立ちません。

そこで、事業者はサクラを雇い、男性とメッセージをさせることで、サービスを成り立たせています。実際には出会う気もない女性たち(男性である可能性もありますが…)を雇って、メッセージを長続きさせて、お金にしているのです。これでは出会えるわけがありません。
とはいえ、健全化対策を行っている大手出会い系事業者もいるため、その見極めが非常に重要になってきます。また、比較的定額からトライできるので、若くてライトな恋愛を求める男女が多い傾向にあります。

ポイント制の大手優良サービス
サービス名 YYC (ワイワイシー)
事業者 株式会社Diverse
特徴 ライブドアの事業から始まり、LINEに移管されたのち、ミクシィグループに売却された、業界でも屈指の巨大サービスです。上場企業ということもあるので、安心という点では他サービスに比べ抜けているかもしれません。若いユーザーが多く、遊び目的での利用がベストです。
サービス名 ワクワクメール
事業者 株式会社ワクワクコミュニケーションズ
特徴 2001年に福岡から創業となった老舗サイトです。健全化対策に力を入れており、安心できるサービスになっています。こちらも友達探しやライトな恋愛を目的とした出会いには最適です。
サービス名 PC MAX (ピーシーマックス)
事業者 株式会社 マックス
特徴 創立は2002年の老舗サイト。他社にない特徴として、相手の返信率を見ることができる機能があり、サクラや業者を見分けることができるなど独自のサービス改善を続けています。

月額制

月額制の場合は非常にシンプルで、月額の決まった料金を支払うことで、プロフィール閲覧やメッセージが送り放題となるというものです。大体の場合、プロフィール閲覧までは無料で、メッセージのやりとりを始めようとした時に月額会員になる必要が生じます。

ポイント制ではユーザーがメッセージを行えば行うほど、事業者は利益を得ることができますが、月額制の場合は、メッセージ数に応じて金額が変動することがないため、わざわざサクラを雇うのは逆に非効率なのです。
月額制の月の相場は3,000円から4,000円です。月額ということもあり、ユーザー層は社会人や結婚を意識している人が多い状況です。

月額を採用している大手出会い系サービス
サービス名 pairs (ペアーズ)
事業者 株式会社エウレカ
特徴 facebookを使った出会いサービスでは国内最大。会員数が多いということはそれだけ出会える可能性も高いです。facebookを利用ということもあり年齢が25~35歳の社会人で結婚を視野に入れた出会い目的が多めとなっており、本気の出会いにオススメです。
サービス名 youbride (ユーブライド)
事業者 株式会社Diverse
特徴 YYCと同じミクシィグループの事業者が運営する婚活サイト。婚活ということもあり、年齢層は高いです。サクラなどは一切いないので、安全で健全なサービスと言えます。

まとめ

◆ 出会い系市場は急拡大している
→出会い系での出会いは当たり前になりつつある
◆ ポイント制は低額から始めれるため若いユーザーが多い反面、収益モデルの仕組み上、サクラを雇うなどの悪徳事業者が存在する
◆ 月額制ではサクラなどは用意するメリットが無いためいない。結婚を見据えた出会いを求めるユーザーが多い。

いかがでしたでしょうか?
今回はビジネスモデルという視点で出会い系・婚活サービスを見てみることで、その特徴や気をつける点などがわかりました。

皆さんもしっかりと理解し、自分の目的にあったサービスを利用して、かけがえのないパートナーを見つけてくださいね!

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